タイトル

時は流れて・・・

Nora & Twin's 〜微笑み便り〜 は幕を閉じた。
ツインタイムは、悟の心に小さな痛みを残したまま封印された。

それから・・・瞬く間に時は流れ、10年後
悟は豆腐屋を継ぐ事も無く普通のサラ-リーマンになった。
ん?! 普通じゃないか・・・
平たく言えば スーパーの店員。
豆腐屋は父ちゃんの代で閉めた。

兄ちゃんも、学者になり損ねた。
まぁ、夢は夢で終わったというか 現実に気づいたというか・・・
それぞれ、社会人として平凡に歩き始めた。

悟は地域に出来た大型スーパーの正社員として採用された。
まぁ、正社員と言えば聞こえが良いけれど
スーパーの社員というのは過酷なもんだ。
今更ながら・・・間違ったかと日々悶々とする悟だった。
とにかく、拘束時間が長い。(何処が8時間労働だ!って声を張り上げたくなる)
昨今のご時世、正社員と言うだけでも有り難い・・・そう母ちゃんは言う。

子供の頃、小さな街のスーパーで日用品を買いそろえていた悟一家だけれど
あのスーパーの裏側が、こんなに大変だとは夢にも思わなかった。
特に、悟は果物担当を任されていたので、ミカンひとつにとっても入れ方があった。
10時開店なら、その3時間前には・・・いやもっと早いか
とにかく、どの品物も開店時刻に店頭に並ぶにはバックヤードで必死の作業が待っているのだ。
知らなかった・・・ 甘かった・・・   
何度、そう思ったことか。
ただ、果物担当者は平均的に先で主任に抜擢されることが多い。
そんなことを耳に挟んだ。
それが、今のオイラの支え?!

んにゃ、そうでもないか
主任とは聞こえが良いけれど、要は残業代も払われない長時間労働で増えるのは責任だけだ。
人が休日の時は、紋日というか かき入れ時で休みもままならないし
有給休暇なんってあってなきがごとしだ。

最近、レジのパートのおばちゃん達がオイラの顔を見てコソコソ笑うのが気になるんだな。
お昼の休憩中の話の餌(?)も どうやらオイラの事みたいだ。
休憩場所はPOP(店頭の価格表)書く所でもあるので、時折 入っては耳を澄ます。
途切れ途切れの話の内容は・・・
どうやら、客の中にオイラによく似た子供がいるらしい??
ふぅ〜〜ん

それは・・・封印したはずのツインタムの扉が少しずつ開く音だった

 

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