タイトル

おじいちゃんとおばあちゃん

家から持ってきたピンク色の真珠ファイヤー・ストーンを手に握って、碧は眠りについた。
真夜中の12時、家でお留守番のはずのノラが耳元でささやいた。

「 ミドリ、イコウヨ 」

何処へ行くかはもう決まっていた。
気がつけば、天空の天の川に立っていた、もちろん側には悟ともう1匹のノラ

いつの間にか、碧の手には笹舟に入ったファイヤー・ストーンがあった。

「 良いのか?! 後悔しないのか?! 」   

悟が聞いてきた。

「 今ならまだ間に合うぞ。 」

「 ううん、大丈夫 後悔なんってしない。 」 

碧はハッキリそう言って、そっと笹舟を天の川に流した

「 おじいちゃんとおばあちゃんを夢の中で会わせてあげて・・・ 」

笹舟はゆっくり流れに沿ってキラキラ輝く星の波間に消えていった。
しばらくすると、大きな渦が巻き始めた
やがて沢山の星が天空に向かって立ち上がり花火のようにはじけて散った
そして・・・闇が戻った

二人が気づいた場所は・・・すでにおじいちゃんの夢の中らしい。

「 ・・・さん ・・いさん あなた 」   
最後の言葉が耳に入るとおじいさんはガバッと起きた。

「 ばあさん、おまえか?! 」

おじいちゃんは飛び上がらんばかりに驚いていた。

「 そうですよ、あなた あなたにお目にかかりたくてこうやってやってきました。 」

「 おぉ おぉ・・・ 」

おじいちゃんは何も言えず、涙が後から後から流れています。

「 あなた、ご自分を責めるのはもう止めてくださいね。
誰よりも私を理解してくれたのはあなたではありませんか。
私は、幸せな生涯でしたよ。

思っていたより早くこちらに来てしまいましたが
こちらにも先に来た犬や猫たちがいますし、
何より【ゆき】が待っていてくれました。
みんな幸せに暮らしていますからね。

あなたはもう少し私の分も生きてくださいな。
息子や孫達と私が味わえなかった幸せを沢山・沢山 貰ってください。
今も昔も大好きな あなた。 」

フワッと時間が揺らいで、おばあちゃんは消えた。
ベッドでは眠っているおじいちゃんの目から大粒の涙が・・・

『 おじいちゃん、良かったでしょ。 安心したね。』

碧は自分がすべき最大のことを終えたような気がした。

振り返って、悟に飛びつき大声で泣いた。
悟も黙って、碧の肩を抱いた。
二人の心が溶け合って心地よかった。
泣いても笑っても、ツインタイムは後一度。

 

HOME NEXT BACK TOP