タイトル

ファイヤー・ストーン B

『 行きづまちゃった・・・しょうが無いなぁ〜 』

碧は自分に自問自答した。
時間はドンドン過ぎていくし、いつかは決めなきゃいけないよね。
どこかに消えるか、残るか・・・
でも、出来れば法事の前におじいちゃんの夢の中で おばあちゃんに会わせてあげたい。
ジジは言ったっけ、あのファイヤー・ストーンが私を選んだんだって。
と言うことは避けがたい運命なのかもしれない。

受け入れるって言うのは、ちょっと抵抗もあるけれど
それで、みんなが幸せになるのなら・・・考えても良い。
死ぬんじゃないって、ジジは言った。 消えるだけだって   
もし、ファイヤー・ストーン使わなければ・・・ここに残れる?
けれど、おじいちゃんの心は閉ざされたまま
パパと仲直り出来るかどうか分からない。
表面上は仲直りしても、おじいちゃんの心の暗闇はぬぐえない。
だったら?! 私はどうすべき??

悟に相談してみようか・・・
ジジ、話してはいけないとは言わなかったし
それにツインタイムが終わったら、
その間の記憶は二人とも失われるんだから別に問題ないわけよね。
また、何でもありかいって一笑されるかもしれないけれど

終業式の後、悟を見つけて誘った。

「 どうした? えらく深刻な顔。」   

そう言った悟の顔は、なんだか楽しそうでしかもいたずらそうな顔をしていた。
まっ! 悟に相談なんって今までなかったもんね。
碧は素直に認めた。

ファイヤー・ストーンが見つかったこと、
そのことと次第を話し終えた碧は フゥーッとため息をついた。

「 ネッ、 私はどうすべき?! 」

「 俺さぁ〜、良くわかんないけれど おまえ、どうするかもう決めているみたいな気がする。
こんな選択をおまえにさせるなんって、あのジジィ・・・ 」

悟は空をにらんだ。

そう、悟の言うとおりだ・・・
私はもう決めている、その確認を悟に求めただけだ。
フッと、気持ちが軽くなった。
双子って良いもんだ。
くどくど感情ぶつけなくてもわかり合える。

通りを歩いていて、角のカーブミラーが見えた。
その時、二人はそのカーブミラーの前で止まった。

「 ねぇ、カーブミラーの向こう側に、ここと同じ世界があるって思ったこと無い?! 」

「 ん?! 」

悟はカーブミラーに顔を近づけてみた。
こっちの世界が写っているけれど、まるっきり正反対で同じ世界のようで違う世界?!
そんな風に見えるのは悟だけだろうか。

「 ありがと、悟 決心が付いたわ。
じゃぁ、8月8日にね♪ 」

碧は笑顔で駈けていった。
悟は・・・泣きそうな顔になった。

 

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