タイトル

語り部 ルナ

クロが話し終えてゆっくり歩き始めると
ルナが青い羽根を羽ばたかせながら飛んできました。
「ねぇ、解った?」
チビは「うん・・・」
多分、全部じゃないけれど
クロが言っていた意味はほんの少し理解できるような・・・

「あのね、地上にはたくさんの生き物がいるでしょう?!
でも天上で巡り会うのは、神様と私と想い出・・・
ほら、ここではあなたが出会ったすべての人に会う訳じゃないの   
あなたが会いたいorあなたに会いたいって言う命だけ

それに・・・もう気付いたかも知れないけれど
ここには地上で言う【時間】はないのよ。
今は明日かも知れないし、昨日かも知れない
そう時間の流れなんってないの。
【無】なのよ。」

時間が流れない・・・チビは驚きました。
そう言えば、ゴンも別れたあの日のままだし
でも、止まった(?)時間の中で身を置くって
こういう事なんだ・・・

「ネッ、お腹もすかないでしょ?!」
またルナが言ったのです。
『そうだ、そう言えば空腹感なんって全くない』   
ここへ来る前もそうだったけれど
何日も食べ物を食べないのに・・・お腹がすかない
ただ、幸せな気持ちだけが漂っている・・・

「それにね、もう一つ大切なこと
もちろん、一等大切なことは神様からお話があるけれど
ここで安らぎの空間を一杯一杯満たして
そして、いつか【命の泉】に入るの。
【命の泉】はね、【再生の泉】とも呼ばれているわ。
今までの記憶をみ〜〜んな昇華させて
新しい命に生まれ変わるの。
でも、その泉に入るにはほんの少し条件があるのよ。

たとえば、あなたのように自然死のような状態だと
今度神様にあって、もし希望すれば無条件でいけるわ。
でも、事故にあった命、自ら命を絶った生き物たちは
もう少しゆっくりしなさいって神様が・・・
それは、罰したり咎めたりしているんじゃなくて
心の解放を神様は願っているのかも知れないわね。

そして・・・
この場所は実際あるのではなくて・・・
あなたの心が感じているの
実態は何もないのよ。
ゴンのように感じれば、花畑の奥へどんどん進めるし
もしかしたら・・・
懐かしい人や生き物に出会うかも知れない。
ここはあなたの心の領域・・」

ルナはそう言うと、
またヒラヒラとお花畑の奥へと飛んでいったのです。


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