タイトル

一等大切なもの@

「さて、一時限目。なにから話すかの?!」
なんだか神様はちょっと楽しそうです。
そう言えば・・・
クロもゴンも今までこんな講義(?)受けたことありません。

「そうじゃな・・・」
自慢のヒゲをゆっくりなでながら
三匹の犬たちを優しいまなざしで見つめました。
「心と体・・・これでいいかな?!」
うん・うんとばかり、
三匹の犬たちは直立不動の姿勢で座って「ワン!」

「不思議に思うかも知れんがの、心と体は別物じゃ。」
犬たちの顔に驚きの表情が見て取れましたが
神様は続けておっしゃいました。
「たとえば、心は自分自身が感じることが出来る。
クロはクロ、ゴンはゴン、チビはチビで・・・
嬉しいも、悲しいも、楽しいも感じることが出来るじゃろう。
だが・・・体(肉体)は自分自身のものでありながら
別の生き物みたいに感じたことはないかの?!」
そう、神様は訊ねられました。

そう言えば・・・
チビは地上にいた最後の日々・・・
自分の体なのに、自分の体でないように感じました。
何かいつもと違うのに
それが体のどこが悪いのか、
チビ自身には少しも解りませんでした。

同じ事を、クロもゴンも考えていました。
「そうなんじゃよ、今おまえ達が考えていること
それがすべてなのじゃ。」
またしても神様は三匹の犬たちの心を読んで答えました。

「つまり、天に還った心《いのち玉》は【命の泉】・・・
【再生の泉】とも呼ばれておるが
ここで昇華されて新しい《いのち玉》に生まれ変わる。
これはわしがいつも自慢することでな
命は遙か昔から、リサイクルされておるんじゃよ。
すべての記憶が昇華・浄化されて
真新しい《いのち玉》に生まれ変わる。
ところが・・・体(肉体)は
どんな生き物でも、[母の体内]を通らねば生成されぬ。
つまり、地上でしか創る事が出来ないのじゃ。
そして、体(肉体)が滅んだとき《いのち玉》は宿主を失う。

天上で命が再生されても、同じ体には二度と巡り会わん。
地上で、一度きりの一生なんじゃ・・・
解るかな?!
どんなに望んでも、願っても
二度と同じ姿形にはなれん。
出会いも、またそうかも知れぬ。
・・・だから、天上で、このお花畑で
懐かしい想い出を慈しむ空間が満たされておるのじゃ。」
一気に神様はここまで・・・

お花畑の本当の意味が、
ほんの少し解ったような気がした三匹でした。


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