タイトル

ムーン・ストーリー(Dec)

まもなくクリスマスです。
TVを見ていたお母さんがポッツリつぶやきました。
「クリスマス停戦が出来るのに・・・
戦争は止められないのねぇ・・・
助かりたくても、助からない生命がたくさんあるのに・・・」
お母さんはお兄さんに心を馳せていました。

ミーシャには難しいことは解りません。
でも、ミーシャが住んでいるこの北の大地は
もっと大きな地球というまあるい星の中にあることを
お母さんは教えてくれました。
そして、今もどこかで戦争・・・殺人が行われていることを・・・
恐らく世界中の一人ひとりは望んでいない戦争。

お母さんは言いました。
「顔の形、眼の色が違ってもみんなお友達になれるのにね。」
そう言えば、お母さんとミーシャは形も眼の色も違います。
でも今はお互いにかけがえのない存在です。

ミーシャは今度神様にあったら
気になっていたことを尋ねてみようと思います。
もうすぐ満月です・・・

ライン

いつものように小窓に座って
まあるいお月様を見つめながら
『神様・・・』ミーシャは呼びかけました。
「ミュー・・・」
しばらくすると、ほんの少し眠たくなりました。

〈神様って・・・〉

「呼んだかな、ミーシャ。」
夢ごごちになっていたミーシャはハッと気付きました。
『神様!』と嬉しそうに声を上げました。
「ミュー・・・」
ミーシャは神様に聞いておきたかったことがあったのです。   
今夜思い切って聞こうと思います。

『神様、神様はたったひとりしかいないの?』
「ミュー・・・」
『お母さんの話だと世界中にはたくさんの神様がいて
大きな建物に沢山の人がいてお祈りしているって・・・
それも、みんな神様?』

「ウォホッホ!、難しいことを聞いてきたな
良いかな、ミーシャ。
神様はわしひとりじゃ。
じゃがな、わしは万物すべてに宿っておる。
わしは大きな立派な建物も、わしの偶像も
そして祈りも・・・
そんな物は少しも欲してはおらんのじゃよ。
あれはの、人が何かに頼りたくってこしらえたものじゃ。
間違ってもわしがこしらえた物ではないぞ。

いつかおまえに話してやるときが来るけれど・・・
わしはいつもおまえと一緒じゃ。
大切なことはな、
この世に生まれた限りは
《幸せの種》を蒔いてこにゃならん、と言うことじゃよ。
次の世代への。
どんな生き物にも、無駄な物はないのじゃよ、ミーシャ。

神様はいつも心におる、
そうじゃ・・・今夜のおまえのように
呼びかければ、いつでも現れるのじゃよ。
そう言うものじゃ・・・

さぁ、今夜はもう遅い
ゆっくりお休み、ミーシャ・・・」


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