タイトル

子育て論

逆境(?)と人は言うかもしれない弓彦と薫子。
違う意味では穏やかな小さな幸せもあった・・・

偉そうに大言をはたくほど
薫子の子育ては成功したとは思えない。
現に、長男は常に頭痛の種だし
したの双子も、未だ結婚もしないと言うことは
褒めたことではない。
ただ、さして間違ってもいなかったと思う。

子供・・・
彼らは決して夫婦の持ち物ではない。
困ったことに、小さな時から
それぞれ個性があって
親の言うとおりになどなった試しがない。

近年、子供にたいする虐待が取りざたされているけれど・・・
親自体が大人になっていないと痛感させられる。
もちろん自分たちだけが
出来ているなどとは決して思わないけれど
【いのちを育む】
これはもっと自然界から教わっても良いと思う・・・
机上の計算だけでは子供は育たない。
自然とふれ、良きにつけ悪きにつけ
学ぶことは多いはず。   
お仕着せの自然じゃなくて、本当の自然。
別にお金を使って遠くに行かなくても
目を開ければすぐそこにあるのに・・・
全国民生活中流意識(?)
どこかに置き忘れた心の意識
薫子が一番欲した心の家庭。

ライン

最低限度の基本は守る。
これさえ出来れば何も言わなかったと思う。
広い意味での「社会のルール」
これだけはしっかりと教えたつもり・・・
(現実には解っていないのも、一人?)
学生の間は「学校の規則」に従うこと。
校則違反は許されなかった。
ただし、成績主義ではない。
人は学業だけでは計れない・・・弓彦も薫子もそれだけは信じた。

薫子は成績に関しては叱ったことがない。
いつも【100点満点】の答案用紙なんって気味が悪い。
学校の成績は6割取れれば御の字と思っていた。
知識よりももっと大切な物・・・
まぁ、今となればもう少し
痩せ馬の尻をたたけば良かったかとも思うけれど。
少し勉強して、遊んで、寝る。
良い親だと思うけれどなぁ〜〜(苦笑)

ところがドッコイ、長男は親の気持ちをはき違えた。
遊んで・遊んで・寝る
これだけなら許せたけれど・・・
彼はとんでもない悪癖を持つようになった。
《責任転嫁型人間》
事が起こっても自分の非を認めない。
このことが、以後の彼の人生を大きく左右することになるとは
そのときの薫子達には知るよしもなかった。

双子・・・
ある種の期待を持たせた子供時代。
小学生の時は、天童(ちと、大げさ)かとさえ思った。
双子、これはもしかしたら
生まれつき負けず嫌いかも。

兄に教えるはずの、水泳・縄跳び
彼らは兄を追い越してうまくなる。
たとえそれが幼稚園であっても・・・
「兄ちゃんに出来て、何でぼくやに出来んの〜」
今にもおれそうな小さなやせっぽちは
スポーツ万能の予感がした。

兄 少年サッカーにはいると秀でてうまくなった。
親の欲目だけでなく、確かにうまい。
と言うより、ボールが好きだった。
一人、チームのタイトルトロフィーを集めた。
キャプテンにもなった。
やがて地区の選抜トレセンにも参加する。

弟 小学三年の秋、兄と一緒にサッカーに入部すると思っていた。
ところが彼は・・・
弓彦と薫子の前に小さく正座した。
「少年野球をやりたい。」そういって涙した。
ふたりは未熟児というハンディで
体格は未だに平均には追いつけていなかった。
親とはこんな時弱い・・・
それでも、グローブの方が大きかったこの少年は
小学校時代は優勝投手になった。
高校時代は後一勝で甲子園・・・

末は、Jリーグかプロ野球?
そんなほのかな夢を見させてくれた彼らの子供時代。
その後は・・・凡人、夢ははかなく散った。
それでもグラウンドで、親も子も真っ黒になって   
夢を追っていた頃は輝いていた。

長男にしても人間的にはそう悪い人間ではないと
今もそう思っている・・・
ただし、改良点はいっぱいあるけれど。
あの日・・・《ジィちゃんのスリッパ》を
肩をふるわせながら洗っていた君だもの・・・


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